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Vergeホワイトペーパー和訳2

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本稿について

本稿では、VergeのBlackpaperのうち「3.I2P Integration」の邦訳を掲載します。

原文はこちらになります。

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3.I2P統合

I2Pは元来、人々が不定のロケーションでサーバーをホストできるようにする秘匿サービスを提供するために構築されました。I2PはTorと同様の利益を多数提供します。どちらもオンラインコンテンツへの匿名アクセス可能にし、P2P形式のルーティング構造を利用し、層状の暗号化を利用して動作します。しかし、I2Pは「インターネット内部のネットワーク」として設計されており(図2.1参照)、トラフィックはその境界内に留まり続けます。I2PはTorの回線ベースのルーティングと対照的に、パケットベースのルーティングを実行します。これにより、I2PはインターネットのIPルーティングと同様の方法で輻輳やサービス中段を動的に迂回できるというメリットがあります。これは、ネットワーク自体に高い水準の信頼性と冗長性をもたらします。

クライアントが初めて他のクライアントにコンタクトしたいとき、完全に分散化された「ネットワークデータベース」(Kademlia algorithmに基づくカスタムされた構造化分散ハッシュテーブル(DHT))に対してクエリを実行します。これは他のクライアントのインバウンドトンネルを効率的に見つけるために行われますが、両者の間の後続データには通常その情報が含まれるため、さらなるネットワークデータベースの参照は必要ありません。

I2PはIPV6を利用して高度に難読化されたトンネリングサービスで、ネットワーク上に送られる全てのVergeのデータを匿名化します。各クライアントアプリケーションはI2Pの「ルーター」を持っており、いくつかのインバウンド及びアウトバウンドの「トンネル」(データを一方向に流す一連のピア(クライアントから来るものも、クライアントへ行くものもどちらも))を構築します。次に、あるクライアントがVergeのデータを他のクライアントに送りたいとき、アプリケーションは送り先クライアントのインバウンドトンネルの一つを対象とする送り主のアウトバウンドトンネルの一つを通じてメッセージを流し、最終的に送り先に届きます。

Torのような集中型のディレクトリサーバーに頼るのではなく、I2Pは2つの分散ハッシュテーブルを利用してネットワークの状態を調整します。分散ハッシュテーブル(DHT)はハッシュ値とコンテンツを紐づける分散化されてしばしば非中央集権的なメカニズムです。DHTの主な利点はスケーラビリティにあります。コンテンツの大きさやトランザクションの共有を確実にするためにサービスの十分なスケーラビリティを必要とする成功している非中央集権的P2Pネットワークは、必要とされるにつれて成長し続けます。さらに、I2Pはルート情報を取得するために信頼されたディレクトリサービスに頼りません。その代わりに、ネットワークのルートは各ルーターが他のルーターをコンスタントに評価することによって、動的に形成かつコンスタントに更新されます。最後に、I2PはTorの単一の複信式回線の形態とは対照的に、トラフィックがホスト間を横断するための2つの独立した単信式トンネルを確立します(図1.1参照)。

次稿に続く

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免責

邦訳には誤りがある場合がございます。予めご承知おき下さい。

確実な情報を知るためには冒頭に示した原文をご参照くださいますようお願いいたします。

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