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COSMOSホワイトペーパー日本語訳1

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本稿について

COSMOSのホワイトペーパー、最終更新日: 2018/4/7時点のものを対象とします。本稿では「Introduction」の日本語訳を掲載します。

原文はこちらになります。

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COSMOS 分散台帳のネットワーク

Jae Kwon jae*tendermint.com
Ethan Buchman ethan*tendermint.com

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イントロダクション

オープンソースのエコシステム・非中央集権的なファイル共有・パブリックな暗号通貨の一体化による成功は、非中央集権的なインターネットプロトコルを社会経済インフラを根本的に改善するために使えることができるのだという理解を引き起こした。私たちはBitcoin[1](暗号通貨)、Zerocash[2](プライバシーのための暗号通貨)、Ethereum[3]などの汎用化されたスマートコントラクトでのように専門特化したブロックチェーンアプリケーションと、Augur(予測市場)やThe DAO[4](投資クラブ)などのEVM(Ethereum Virtual Machine, Ethereum仮想マシン)用に作られた無数のDappsを確認している。

しかし、いままでこれらのブロックチェーンは総エネルギーの非効率性や、乏しいあるいは限られたパフォーマンス、未熟なガバナンス機構といった無数の欠点に苦しんできた。SegWit[5]やBitcoinNG[6]などのようにBitcoinのトランザクションスループットをスケールしようという提案は垂直方向のスケーリングソリューションであるが、完全な可監査性を確保するため、一つの物理マシンのキャパシティによる制限は変わらず付いたままである。Lightning Network[7]は一定のトランザクションを完全に台帳から移してBitcoinのトランザクション量をスケールするのを支援し、マイクロペイメントやプライバシー保証付きのペイメントの文脈では非常に適しているが、もっと汎用化されたスケーリングのニーズには不向きだろう。

理想的なソリューションは、複数の同時並行的に存在するブロックチェーンがそれぞれのセキュリティ特性を維持しつつも相互運用できるものである。これはPoWでは不可能とは言わないまでも困難であることが明らかになっている。例えばマージマイニングは親チェーンを保護するためになされるPoWを子チェーンで再利用できるというものであるが、トランザクションは依然として順番通りに各ノードによって検証されていなければならず、親チェーンのハッシュパワーの大半が子チェーンをアクティブにマージマイニングしていない場合、マージマイニングされたブロックチェーンは攻撃に対して脆弱性を持つ。学術的なレビューである代替となるブロックチェーンネットワークアーキテクチャはさらなるコンテクストで定められており、私たちはその他提案の概要や欠点を関連研究で示している。

ここではCosmosを紹介する。Cosmosはこれらの問題全てに対処する最新のブロックチェーンネットワークアーキテクチャである。Cosmosは個々のブロックチェーンの多くと接続するネットワークで、これをゾーン(Zone)という。ゾーンはTendermint Core[8]によって動作する。Tendermint Coreは高いパフォーマンス・一貫性・セキュアなPBFT様のコンセンサスエンジンを提供し、悪意あるアクターのふるまいに対して厳格なフォークアカウンタビリティの保証が常に保持される。Tendermint CoreのBFTコンセンサスアルゴリズムはパブリックなPoSブロックチェーンをスケーリングするのに非常に適している。その他のコンセンサスモデルを採用しているブロックチェーン、例えばEthereumやBitcoinのようなPoWのブロックチェーンなどはアダプタゾーンを使ってCosmosネットワークに接続できる。

Cosmosの一番目のゾーンをCosmosハブ(Cosmos Hub)と呼称する。Cosmosハブは、ネットワークが適合・更新できるようにする単純なガバナンス機構を持つマルチアセットのプルーフオブステーク暗号通貨である。さらに、Cosmosハブは他のゾーンと接続することで拡張できる。

Cosmosネットワークのハブとゾーンは、ブロックチェーン向けのある種のUDPやTCPに相当するIBC(inter-blockchain communication, ブロックチェーン間コミュニケーション)プロトコルを介して相互にコミュニケーションする。トークンはゾーンからゾーンへと安全かつ高速に、ゾーン間の交換の流動性を必要とすることなく移動することができる。その代わりにゾーン間のトークン移動は全てCosmosハブを介し、そこで各ゾーンが行うトークン移動の総量が記録される。Cosmosハブはゾーンそれぞれを別のゾーンの故障から隔絶する。誰でも新しいゾーンをCosmosハブに接続することができるので、ゾーンは新たなブロックチェーンのイノベーションに伴う将来的な互換性を持つことができる。

Cosmosにより、ブロックチェーン間の総合運用性が実現される。アセットが別々のバリデータの集団により発行・コントロールされ、さらに信頼できる第三者機関に頼ることなくシームレスにブロックチェーン間でアセットを移動・交換できる価値のインターネットの可能性を現実のものにすることができる。

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