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Liquidホワイトペーパー日本語訳6

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本稿について

BlockStream開発のLiquid(Strong Federations)のホワイトペーパー、最終更新日: 2017/1/6時点のものを対象とします。本稿では「V. Innovations」の「A. Determinism, Latency, Reliability」と「B. Privacy and Confidentiality」の日本語訳を掲載します。

原文はこちらになります。

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5. イノベーション

本章では、紹介した設計の主なハイライトについて述べる。内容は、決定性・レイテンシ・信頼性の向上、プライバシーと秘匿性の拡大、ハードウェアセキュリティモジュールのイノベーション、ネーティブアセットへの興味深い変更などである。

A. 決定性、レイテンシ、信頼性

Bitcoinのプルーフオブワークは確率的なプロセスであるが、Strong Federationのスキームではブロックはそれぞれ一つのパーティにより生成されるので決定論的である。従って、reorgが日常的な事象であるBitcoinと異なり、Strong Federationではreorgは起きえない。Strong Federationにおいて、ブロック署名者が履歴を延伸する前に必要なのはブロック署名者間でコンセンサスを得ることだけである。ブロック署名者は小規模でうまく定義された集合であるので、ネットワークのハートビートはBitcoinよりも顕著に速い。これはStrong Federationのユーザは1コンファメーションで不可逆であるとみなすことができるということで、そのコンファメーションはStrong Federationのメンバ間で情報をブロードキャストしてブロックに取り込むのと同じくらい高速に起きる。これはまた、ブロックが確実活時間通りに生成されるのであって、確率的プロセスでその合間に生成されるのではないことも意味する。

B. プライバシーと秘匿性

多くのユーザはブロックチェーンが生来の強固なプライバシーを提供すると考えているが、これは誤りであることが繰り返し示されている[36][37][38][39][40]。Strong Federationの実装であるLiquidは秘匿トランザクション(CT, Confidential Transaction)[21]を用いてトランザクションの詳細について完全な透明性を与えることなく暗号論的にユーザのふるまいを検証する。その結果、Strong Federationにおけるアセットの移動は、ネットワークの参加者に対して検証可能な公平さでありながら取引相手間でプライベートであることが保証される。

秘匿性保護のため、CTはトランザクションサイズについての情報がサードパーティに漏洩するのを避けるため、全てのアウトプットの金額を不可視化する。CoinJoin[41]などの従来のBitcoinのプライバシー手法を用いて複数のインプットやアウトプットを繋ぎ合わせることも可能である。典型的なアプリケーションでは、このようなメカニズムは公開となる金額が存在することで明らかに弱まる。というのも、インプットとアウトプットの所有者間のマッピングを決定するのに利用できるからだ。しかしLiquidではトランザクショングラフはもうこれらの相関関係を露わにすることはない[42]。

LiquidにおけるCTの利用は、主に商業面でのユーザビリティとファンジビリティの2つの理由で重要だ。まずユーザビリティに関しては、大半の企業は内部台帳や金融活動が完全に公になるとすれば運営不能だろう。トランザクションの記録から秘密の取引関係や企業秘密が推測できてしまうからだ。CTを導入すれば、取引に関する詳細情報は伏せられるので問題ではなくなる。またファンジビリティの向上は、もしファンジビリティがないとすれば公開記録からアセットの履歴を辿ることができてしまうので重要である。これは所与の司法の権威が違法あるいはその疑いがあると定めた"汚れたお金"である場合に問題になる[43]。あるアセットの履歴を遡ることができるとすれば、ネットワークのユーザはそのアセットを絶対に受け取ってはならないという義務があることが分かるだろう。このうな犯罪科学的な取り組みはネットワークのユーザと運営者に重度の技術的負担をかけるほか、汚れていることの定義に食い違いがあったり明確に定義されていなかったりする複数の司法管轄にまたがって行うのは難しいかもしれない[43]。これは利益を伴って価値を出し入れ可能なあらゆるタイプのシステムに潜んでいる危険性であるが、より良いファンジビリティで矯正できるものでもある。

残念ながらCTは技術的なコストがかかる。つまりトランザクションはもっと大きく5、それに対応するように長い検証時間を要する。Liquidでは全トランザクションが標準でCTを利用するので、ネットワーク運営の計算負荷が高くなる。MimbleWimble[44]は、完全な履歴チェーンデータがなくても完全なセキュリティを実現できる、ブロック内に入ったトランザクションはもう区別することはできない、という思想によるスキームを導入している。これはCTだけよりも強固なプライバシーを与え、CTを外した場合のBitcoinよりも高いスケーリング特性を与える。このよう内ステムのファンジビリティやプライバシーの利点はすぐに分かる。取引秘匿の手段として、さらにMimbleWimbleをさらに調査研究する。

脚注5:CTがサポートできる価値の範囲には、通常のBitcoinのアウトプットよりも桁外れに大きなサイズで、ユーザの要件次第でより大きくなりうる証明も含まれる。

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