簡単まとめ

Bitcoin-NG論文を見てみる18

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本稿について

様々なブロックチェーンにインスピレーションを与えているプロトコルBitcoin-NG(Bitcoin Next Generation)の論文を見ていきます。本稿では「9. Related Work」の中盤を見ます。

原文はこちらになります。

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今回のまとめ

  • インクルーシブブロックチェーンについて
    • Lewenbergのインクルーシブブロックチェーンは有向巡回グラフを使った構造で、公正性とマイニングパワー利用率を上げる。
    • Bitcion-NGと一緒に用いるにはDoS攻撃や二重支払い攻撃の問題があり、難しい。
  • 高速ブロックチェーンについて
    • Stathakopoulouらの手法はノードが実際のトランザクションを知る前にトランザクションインベントリを伝搬することでレイテンシを改善させるものだが、大幅なセキュリティ低下を招くという欠点がある。
    • クライアントの効率性を上げる手法は有効であるが、ブロックサイズや速度に対するフォーク発生率の依存関係自体は確固として存在することから限界がある。
    • Coralloは中央集権的な高速リレー手法を開発したが、この方法では公正性が下がるという欠点がある。

9. 関連研究(続き)

インクルーシブブロックチェーン

Lewenbergら[36]はブロックチェーンの構造を有向巡回グラフで置き換えた。依然としてメインチェーンはあるが、そのブロックはトランザクションを含めるのにプルーニングされたブランチを参照する可能性がある。分析はかなりの公正性とマイニングパワー利用率の改善が見られることを示している。Bitcoin-NGは最適な公正性とマイニングパワー利用率を実現する。しかし、キーブロック生成頻度を上げるためにBitcoin-NGとインクルーシブブロックチェーンを一緒に用いるのは問題がありそうだ。役目を終えたリーダーが遡ってトランザクションを生成し、それらが現在のリーダーによって取り込まれてしまう可能性がある。これはDoS攻撃や二重支払い攻撃につながる。

高速ブロックチェーン

Bitcoinのコア開発者らの多大なる努力はBitcoinクライアントのパフォーマンスとBitcoinプロトコルの技術的側面の向上につながる。本研究は大幅な改善をもたらし、よりよいスケーリングを実現するが、高い比率で生じるフォークに由来する固有の限界を排除するわけではない。

StathakopoulouらはBitcoinネットワークにおける伝搬遅延を減らすことを提案している[53]。しかし、その提案はセキュリティの相当な低下を招く。第一に、この提案は、ノードが各インベントリで実際のトランザクションを知る前に、ノードにトランザクションインベントリを伝搬してもらうものだ。これでは実在しないトランザクションのトランザクションIDを発行することで何の犠牲も払わずに攻撃者はネットワークを無力化できてしまう。第二に、ノードに近傍のノードとの接続を選んでもらうことでネットワークを構成するという点である。これは現行のセキュリティ指向のアルゴリズムと真逆である。

クライアントの効率性を向上させること[1, 45, 55]は伝搬時間を改善し、衝突期間(Bがブロックを発見したことをAが聞く前の時間)を短縮できる。しかし、その改善は限定される。x%の処理速度向上(例えば[55]ではx=200%である)には同じフォーク発生率でx%のブロックサイズ増大が見込まれる。Bitcoin-NGは定性的な改善をもたらし、ブロックのサイズや速度に対するフォーク発生率の依存を取り除く。

Corallo[17]はスタンダードなP2Pネットワークと並列な、Bitcoin用の中央集権的な高速リレーを構築した。これはネットワークのスループットとレイテンシを大きく改善するが、中央集権的なコントロールを増加させ公正性を下げてしまう。つまり、この高速リレーに加われないマイナーは不利である。

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