本稿について
Origo Scalable Privacy Preserving Platform For Decentralized ApplicationsのVersion 0.1、最終更新日: 2018/5/5時点のものを対象とします。本稿では「Chapter 6. Applications」の日本語訳を掲載します。
原文はこちらになります。
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6. アプリケーション
6.1. Origoで実現できるアプリケーション
Origoのプライバシー保証プロトコル(Origo's Privacy Preserving Protocol)はプライバシーが必要なDappsの普及を可能にする。セクション2.1で述べたように、私たちはDappsを2つのカテゴリに分類している。
6.1.1 公衆に対するプライバシー
このカテゴリでは、参加者はインプットとアウトプットを公衆からプライベートにしておきたいと考えているが、参加者間での情報共有は問題ないとしている。各ドメインにおけるアプリケーション例をいくつか次に示す。
金融:
- 私的取引
- 信用評価
- オンラインレンディング
- 保険
- オプション契約・先物契約
事業:
- 給与・ボーナス契約
- 従業員株式インセンティブプラン
- サプライチェーン契約
- 企業コンプライアンス
ヘルスケア:
- 個別化医療
- 診断
- 診療記録
その他:
- IoT
給与などのこのカテゴリのアプリケーションに関して、関係する雇用者も雇用主もまさに給与を公衆に晒したくないと思うだろう。この場合、雇用者と雇用無視のどちらかがコントラクトをローカルで実行してブロックチェーンにZKPを送信できる。Origoのプロトコルはこういったアプリケーションのために効率性が高まるよう最適化することができる。
6.1.2. 参加者たちに対するプライバシー
このカテゴリでは、参加者それぞれがインプットとアウトプット、トランザクションの金額を他の誰にも知られたくないと考えている。このプライバシー要件を満たすために、完全なOrigoプロトコルを適用する。このようなアプリケーションには次に示すようなものが挙げられる。
- ファンドレイジング(筆者注:主に民間の非営利団体が行う資金調達)
- オークション
- 投票
6.2. プライバシー保証のアプリケーションプラットフォーム(PPAP)
OrigoのPPAPにより、開発者は暗号理論の知識がなくてもプライバシーを保証するアプリケーションを作成できる。というのもOrigoのPPAPはZKPのおうな暗号プリミティブを使って自動的に暗号プロトコルを生成するコンパイラを提供するからである。
6.3. 例
Origoアプリケーションプラットフォームを利用した給与支払いの擬似コードを紹介する。
雇用主のオフチェーンパートはOrigoにより自動生成され、ブロックチェーン上のコードパートはOrigoによりビルトインされる。開発者は実行者パートのロジックだけを実装すればよい。これはEthereumでスマートコントラクトを記述するのと酷似している。
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