本稿について
本稿では、VergeのBlackpaperのうち「13.Future Development: RSK Smart Contracts」の邦訳を掲載します。
原文はこちらになります。
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13.将来の開発「RSKスマートコントラクト」
Rootstock(一般にRSK)は、双方向にペッグされたサイドチェーンで、スマートコントラクトの機能性をVergeネットワークに移植します。また、RSKは、ほぼ即時の支払いのためのオフチェーンプロトコルも導入します。RSKは独自のトークンを持たない独立したブロックチェーンで、その代わりには既存のトークン(例えばVerge)に依拠します。RSKはRSKのスマートトークンをVergeとペッグする(あるいはマッチングする)ことによってこれを実現するので、RSKの価値は確実にVergeトークンの価値に一致します。ユーザは両チェーン間で自由にトークンを行き来させることができます。
ステルスアドレスのトランザクションと同様に、楕円曲線Diffie-Hellmanカギ共有法により、送受信者が所有するVergeのステルスアドレスとともにメッセージに埋め込まれたデータを使用して、暗号化のための秘密鍵を送受信者間で共有することを可能になります。従って、受信者の分からないメッセージの配信が可能になります。暗号化されたメッセージを送信するためには、Vergeを送るのと同じように、受信相手の公開鍵を持っていないといけません。任意の金額が使われると、公開鍵はVergeのトランザクションブロックチェーンに埋め込まれます。もしブロックチェーンでトランザクションを使用したことのないアドレスに送信する場合は、そのアドレスの公開鍵を手動で提供しなくてはなりません。
スマートコントラクトは、ユーザのVergeをある種の準備金に入れることで動作し、そこでユーザのVergeはロックされて、スマートVergeとして知られるRSKトークンに戻すために使用されます。これを、Vergeを当座預金口座に入れ、RSKネットワークを利用してそのお金を使うものとして考えてみましょう。シンプルなコントラクトは、ユーザがマルチシグのようなコントラクトを作成できるようにするためにBitcoinで実施されている点に留意しておくことが大切です。マルチシグは、支払いを解放する前に2者以上が支払いへの署名することを必須とするものです。VergeにRSKを実装することで、シンプルなスマートコントラクトは完全な新しいレベルに移行し、イーサリアムの現在のオファリングに匹敵するチューリング完全なスマートコントラクト機能を持つでしょう。
RSKによる他のメリットは、そのスケーリング能力にあります。RSKは現時点で毎秒400の支払いトランザクションの処理を実現していて、Vergeの現在のトランザクションレートである毎秒約100と比較すると、とてつもなく革新的な飛躍です。RSK開発チームは、Luminoと呼ばれるセカンドレイヤテクノロジーを使い、毎秒2000トランザクションをサポートするという将来的な目標で、レートをさらに押し上げることが最終的な目標であると述べています。LTCPのホワイトペーパーで述べられているように、Luminoネットワークは、Luminoトランザクション圧縮プロトコルとして知られるプロトコルに依拠するオフチェーンの支払いシステムです。LTCPは、元来ビットコインのスケーリングソリューションとして設計され現在はライトコインでテストが行われているLightninb Netoworkと比較してみることができます。
(次稿に続く)
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免責
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