本稿について
本稿では、The Golem ProjectのCroudfunding Whitepaper final versionのうち「Overview of the Golem Project」の「Transaction Framework」の日本語訳を掲載します。
原文はこちらになります。
トランザクションフレームワーク
何か新しく刺激的なものを作ろうとするとき、その新しいアーティファクトを急に実現する全ての機会を予測することは不可能とは言えないまでも困難です。Golemは汎用のグローバルスーパーコンピュータであり、そういうものとしてほぼ埋もれてしまったアプリケーションにニッチを見つけ出すことは間違いありません。それらには非常に多様な報酬モデルが必要かもしれません。私たちはGolemに万能の決済システムを設計することもできなければ、そういったものをアプリケーションの作者に強制しようとすることもできないでしょう。
開発者がアプリケーションをGolemに統合する場合、Golemのトランザクションフレームワークに準拠しさえすれば、自由に実装するトランザクションモデルを決めることができます。トランザクションフレームワークは以下に示す要件セットの形式をとります。基本的な要件は以下のものが含まれるでしょう。
- アプリケーションレジストリへのエントリ
- オープンソースの利用、または/それに加えて、EVMのような決定論的な環境
- トランザクションモデルのレーティングに対するコミュニティの承認
- ソフトウェアとリソースプロバイダに報酬を与えるためのGNTの利用
私たちはEthereum上にトランザクションフレームワークを作成します。Ethereumは、先進的でトラストレスなスキームを実装する際に本当に必要な表現力を私たちに与えてくれます。
トランザクションフレームワークの構成要素の例は次の通りです。
- nanopaymentsやbatchingのような多様な支払いスキーム
- オフチェーンペイメントチャネル
- カスタムレシート
- ソフトウェア開発者への支払い
- ユニット単位のソフトウェア利用(ノード単位、時間単位等)
将来的に、これが発展してコミュニティのレビューを通過したテンプレートコードになり、カスタムトランザクションモデルの実装で利用されるかもしれません。
決済関連でない特定の目標を達成するために、もっと洗練された構成要素をトランザクションモデルの設計に導入することもできます。例えば次のようなものがあります。
- より高次のコミットメントが求められるタスクに関するリクエスタのエスクロー(特化型ハードウェアや長期稼働するサブタスクのために高額なもの)。リクエスタは2者のエスクローアカウントを作成するとともにプロバイダにそこに参加してもらう必要があるでしょう。
- プロバイダの預金:リクエスタはタイムロックされているGNTがいくらなのかを把握しておく必要がある可能性があるでしょう。
- リクエスタの預金:プロバイダはタイムロックされているGNTがいくらなのかを把握しているリクエスタだけからタスクを受け取るでしょう。
- TrueBit方式の紛争解決予備機構に関するよりどころとしてのタスクの登録。
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